補助金や助成金についての記事を書くことが多いのですが、いまだにどっちがどっちか混乱します。
補助金と助成金は、どちらも国や地方自治体から提供される財政的な支援ですが、その性質や運用方法にいくつかの違いがあります。
補助金は、特定の事業や活動を支援するために、一定の条件を満たした事業者に対して交付されるものです。一般的に、補助金を受け取るためには、事前に計画書や見積もりを提出して、審査を通過する必要があります。交付が決まった後も、事業の進捗状況を報告し、最終的な成果に応じて支給額が決まることが多いです。たとえば、再生可能エネルギー関連のプロジェクトや地方創生事業など、国が特に力を入れている分野では、補助金が活用されることが多く、資金の使途は細かく管理されます。
一方、助成金は、より幅広い活動を支援するために提供され、申請条件が比較的緩やかなことが特徴です。事業の規模や具体的な活動内容によっては、申請後に自動的に受け取れるものもあります。助成金は、福祉や雇用支援、地域活性化など、社会的な目的を達成するために活用されるケースが多く、資金の用途も比較的自由度が高いといえます。ただし、助成金も一定の報告義務があり、不適切な使用が判明すれば返還を求められることがあります。
つまり、補助金は対象が特定の事業や目的に限定され、資金の使い方について厳しい監視が行われるのに対し、助成金は社会全体にメリットをもたらすような幅広い活動に支援がなされ、条件面で柔軟性が高いという違いがあります。また、どちらも公的資金であるため、不正な利用が発覚した場合には罰則が科されるリスクがある点では共通しています。
会社によっては、補助金や助成金をもらうことに躍起になって、どっちが本業かわからないようなところもありますが、あくまで補助金や助成金は事業をサポートするお金だという認識で。決して宝くじではありませんので。
株式会社ASAP
及川知也