平均年収は“1100万円超え”の一方でレイオフは継続中 世界のIT人材トレンド

オンライン研修ベンダーSkillsoftが公開した調査レポート「2024-25 IT Skills and Salary Report」によると、IT担当者の世界の平均給与は8万8448ドル(約1150万円)と、2023年の8万4475ドル(約93万円)から約5%増加した。北米の平均給与は11万3211ドル(約1470万円)で、アジア太平洋、EMEA(欧州、中東、アフリカ)、中南米など他の地域と比べて高かった。

IT業界は年収が高い業種と言われているものの、その一方では能力がないと判断されるとクビにもなりやすい業種と言えます。IT業界は技術進化が非常に速い業界であるため、古い技術や過去の経験だけに依存し、新しい技術や開発スタイルに適応できない場合、評価が下がることがあります。

また、ITプロジェクトは成果主義や納期厳守が重視されるため、個々のパフォーマンスが露骨に見えやすいです。納期に遅れたり品質の低いコードを出したりすると、信頼を失うリスクが高まります。加えて、開発現場ではチームワークが重要ですが、コミュニケーションがうまく取れず孤立してしまうと、プロジェクト全体に悪影響を与える可能性があります。

さらに、IT業界の雇用形態の特徴も関係しています。特に外部委託や派遣契約が多い分野では、契約が更新されなかったり、案件が終了すると契約解除されるケースがあります。ベンチャー企業やスタートアップなど資金力に限界のある企業では、経営が悪化すると急に人員削減が行われることも少なくありません。

IT業界で生き残り続けるためには、常に上昇志向であらゆる技術を体得していく信念が必要です。最近だとAIとセキュリティ関係の知識を持っておくのがベスト。ですから、私も衰えていく記憶力と闘いながら日々勉強しています。

株式会社ASAP
及川知也